
こんにちは。横浜市の松原税理士・社会保険労務士事務所の松原です。
今回のコラムでは、2025年(令和7年)分の確定申告から適用される税制改正について、
横浜でよくある「夫婦で小さな会社を運営しているケース」をモデルに、“控除がどう変わるのか” をシミュレーション形式で分かりやすく解説していきます。

特に今回は、「配偶者への給与支給」×「確定申告」という組み合わせに影響が大きい改正です。
令和7年の改正は、
「103万円の壁はもう古い」
「160万円くらいまで控除が使える」
という全く新しい時代に突入したと言えます。
ただし、ここでひとつ大事な前提があります。
Contents
【最重要】所得税の“壁”と、社会保険の“壁”は全く別
今回の改正は 所得税(配偶者控除・基礎控除など)に関する話です。
一方、社会保険(健康保険・厚生年金)の扶養条件は別ルールであり、
・年収130万円未満(協会けんぽ)
・勤務時間が正社員の3/4未満
など、従来の基準がそのまま適用されます。
つまり、
社会保険 →「130万円の壁はそのまま」
この2つは完全に独立した制度です。
ここを混同すると判断を誤るため、ぜひ押さえておきましょう。
横浜市の一人法人経営者の場合
・住所:横浜市港北区
・職業:一人法人(デザイン会社経営)
・役員報酬:420万円
・副業収入:20万円(不定期の制作案件)
家族構成
・妻:36歳(パート収入 132万円)
・長男:10歳
・長女:7歳
山下家の特徴
・妻は夫の会社で事務サポートとして働いている
・子ども2人は一般扶養
・特定親族特別控除(大学生向けの控除)は該当しない
令和7年(2025年)改正で何が変わるのか?
今年の見どころは大きく3つです。
基礎控除の拡大
山下さんの所得帯(336〜489万円)では、
・旧:48万円
・新:68万円(+20万円)
所得がまるまる20万円減るため、所得税+住民税の負担が確実に軽くなります。
給与所得控除の拡大
・旧:55万円
・新:65万円(+10万円)
役員報酬420万円から控除できる金額が10万円増えるため、ここでも課税所得が減少します。
妻(年収132万円)は控除の対象?
ここが最大のポイントです。
妻の給与:132万円
給与所得控除:65万円
妻の所得:132万円 − 65万円= 67万円
基礎控除(最大88万円)があるため
妻自身の税金はゼロ。
さらに夫側は、配偶者特別控除の対象 になります。
昨年との比較
令和6年
妻の所得:77万円(控除55万円)
→ 配偶者特別控除「約27万円」
令和7年
妻の所得:67万円(控除65万円)
→ 配偶者特別控除「約33万円」
控除額が 6万円アップする結果に。
「103万円を超えたら扶養から外れる」という従来の常識は完全に当てはまらない状況 になっています。
控除の整理(山下家)
| 控除区分 | 控除額 |
| 基礎控除 | 68万円 |
| 給与所得控除 | 65万円 |
| 配偶者特別控除 | 約33万円 |
| 扶養控除(子2人) | 38万円 × 2 |
合計:242万円の控除額
昨年より+16万円も控除が増えています。
横浜市の経営者が特に誤解しやすいところ
「妻の年収を103万円以内に抑える必要がある」 という考え方は 今年で完全に古いもの になります。
今回の税制改正により、160万円くらいまでなら多くの家庭で“控除を使える可能性が高い”。ただし、社会保険は別ルール(130万円の壁はそのまま)。
ここが非常に重要です。
税金だけ見ると「妻はもっと働いたほうが得じゃない?」となりますが、社会保険加入が必要になると月14,000〜18,000円ほど手取りが減少します。
つまり経営者家庭では“税金の節税” と “社会保険料の負担”どちらを優先するかが非常に重要です。
確定申告のご相談お待ちしております
令和7年からの税制改正は、
・基礎控除UP
・給与所得控除UP
・配偶者特別控除の“使える範囲”が大幅に拡大
という、家計にとってプラスの内容が多い改正です。
しかし同時に、
・税金の扶養
・社会保険の扶養
は基準が全く違うため、
「税制は160万円まで有利」
「社会保険は130万円までが有利」
という“ねじれ状態”が発生しています。
奥様の年収調整は、税金と社会保険の両方を見て最適化することが非常に重要です。
もし
「うちの家庭の場合はどうなる?」
「妻の年収はいくらに設定すべき?」
「配偶者控除と社会保険の線引きがややこしい」
という方は、ぜひ当事務所に一度ご相談ください。
横浜市で事業を営む方の実情に合わせて、最も手取りが増える働き方・年収設計をご提案いたします。

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